周易の技法⑩ 本卦と之卦の活用法
中筮法について前回解説いたしましたが、前回に引き続きこれをもっと活用する断を解説します。
五行易においては五類を活用することで、心理を読み解くことができますが、これを周易においてみる技法はないのでしょうか?…と思い立って編み出したのがこの技法です。
この技法において活用すべきは「本卦」と「之卦」に概念です。
以下は五行易において夫婦間のトラブルを占断したものです。
占的「女命・夫婦間のトラブルで離婚に至るのか?」
立卦及び卦象
本卦「震為雷」、之卦「火雷噬嗑」を得ました。

本卦は雷ですから、相当激しい夫婦間のトラブルがあったようです。
之卦は壁や障害、つまり夫婦間に横たわるわだかまりのようなイメージがありますが、この壁は進んで除去すべき壁ですから、ここから夫婦間の離婚、離別のような結末には至らないと推断します。
また上爻独発で、震為雷の上爻は雷が遠ざかり平穏な日常が戻ってくる時ですから、ここからも破局的な結末には至らないと判断します。
「五行易」的解釈はここでは割愛しますが、ここで周易的に相相談者と夫の間の心理、心情を読み解いていきます。

使用する概念は③で紹介した「互卦」「互体」の活用です。

ここで本卦を「相談者自身」、之卦を「夫」とに見立てて読み解いていきます。
震為雷の内卦に2爻、3爻、4爻で艮を取り卦を組み立てると「山雷頥」となります。これは口の象でっすから相談者女性は、夫とのコミュニケーションを希望している、離婚に至るまでにもう一度話し合いたいという希望があると読み取ります。

しかし、内卦の震はそのままに、今度は3爻、4爻、5爻で坎を取り組み立てると「水雷屯」となります。

これは芽が出ない、結果が出ないという象ですから、夫には取りつく島がない様子です。
さらに今度は震為雷の互卦を求めると「水山蹇」となります。この時は閉塞、ただしむやみやたらに動くとかえってがんじがらめになってしまうときです。震為雷という卦自体も軽挙妄動を戒める卦徳がありますから、震為雷の中に水山蹇の卦が含まれるという所に易の妙味があります。

ですからまずここで相談者にはすぐに結果を求めず、先ずは相手の高ぶった感情が落ちつくのを待ちましょう…と促すところです。
もし今夫に話しかけても決して良い結果とはならない。むしろ平行線をたどってしまうでしょう。

それは、2爻、3爻4爻の艮と外卦の震で「雷山少過」が出来るからです。之には背中合わせの二人の意味があり、背く、背反の意味があります。

それでは夫の心理心情はどうでしょうか?
震為雷とほとんど変わらない卦象ですから、内卦の震と2爻、3爻、4爻の艮で「山雷頥」の卦象が取れます。

つまりここから夫も関係修復の話し合いを望んでいます。しかし震為雷と同じく互体、互卦は水山蹇ですから事態は停滞、夫から見た時も関係修復のきっかけをつかめないでいます。


一方で2爻、3爻、4爻の艮に外卦の離を重ねると「火山旅」となります。之には孤独、寂しいという意味があります。ここから判断すると、夫の感情の中にも離婚という意思は薄弱と見ます。

そして3爻、4爻、5爻の坎と外卦の離で火水未済となります。これは未完成。つまりここから離婚という夫の発言は本心ではなく、まだ心は定まっていないと読み解きます。

本卦と之卦をセットに総合的に読み解くならば、本卦は雷の象で形としては激しい夫婦げんかがあったでしょう。ただし雷は音ばかりで実態に乏しい、つまり言葉の応酬は激しくとも、その内容はお互いに本心ではない
そして之卦における火雷噬嗑は、お互いに振り上げたこぶし、特にこの場合「離婚だ!」と口にした夫は、自分で言いだした手前それを引っ込めるわけにもいかず、お互いがわだかまりを持ちながら落としどころを探っている様子です。
ここまで読みとければ、自ずとその後の解決策は具体化するはずです



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