桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑦

「五行易指南」現代語訳
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桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑦

桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑥
五行易の基礎根底である、五行の相生相克の関係と、干支の相合と相冲についての解説です

巻2 世応(世爻と応爻についての解説)

世応とは全て乾為天(乾宮)兌為沢(兌宮)、離為火(離宮)、震為雷(震宮)、巽為風(巽宮)、坎為水(坎宮)、艮為山(艮宮)、坤為地(坤宮)の八卦は、八純の本宮八卦と言い、上爻を世爻とする。

天風姤(乾宮一世)、沢水困(兌宮一世)、火山旅(離宮一世)、雷地豫(震宮一世)、風天少畜(巽宮一世)、水沢節(坎宮一世)、山火賁(艮宮一世)、地雷復(坤宮一世)の八卦は、第一世卦と言い、初爻を世爻とする。

これより段々に二世の卦は二爻、三世の卦は三爻、四世の卦は四爻、五世の卦は五爻を世爻とする。

次に火地晋(乾宮遊魂)、雷山少過(兌宮遊魂)、天水訟(離宮遊魂)、沢風大過(震宮遊魂)、山雷頥(巽宮遊魂)、地火明夷(坎宮遊魂)、風沢中孚(艮宮遊魂)、水天需(坤宮遊魂)の八卦は、六世卦とは言わず「遊魂の卦」と言い、四爻を世爻とする。

次に、火天大有(乾宮帰魂)、雷沢帰妹(兌宮帰魂)、天火同人(離宮帰魂)、沢雷随(震宮帰魂)、山風蠱(巽宮帰魂)、地水師(坎宮帰魂)、風山漸(艮宮帰魂)、水地比(坤宮帰魂)の八卦は、「帰魂の卦」と言い、三爻を世爻とする。

応爻は全て上下に世爻と二爻隔てた先が応爻となる。詳細については納甲図を参照されたい。

世爻、応爻は全ての占事に共通して世爻を自分自身、応爻を相手とする。旅行などを占う時は、応爻を目的地とし、婚姻を占う時は応爻を婿ないし嫁の実家とするなど占事別に様々な意味合いを持つ。

例えば旅行を占って世爻が発動する場合、出行出発に良い。世爻が空亡するような時は後悔して出戻ってきたり、望みを失う。世爻応爻共に動くときは、事象が大きく変化するか異変がある。世爻と応爻が共に空亡してしかも合するはお互いに嘘や偽り、隠し事が多く誠意無しとする(※1)

世爻と応爻の間にある忌神が発動するときは、事を妨げるので凶である(※2)

世爻が忌神を帯びるのは憂いや疑い、何か事を成すに阻隔する障害がある。このような場合忌神が剋を受けるような場合はそういった障害が除去されると解釈して吉である。但し、あまりに強い剋を受ける場合は(※3)自らの身も大きく傷つくので良くない。

世爻と応爻の間に忌神が無いといっても、卦中の忌神の発動を見れば何か支障事が発生すると断じる。

世爻が刑に遭い、剋に遭う所、忌神より生を受けるような時は、事が成就しないばかりか、その事でかえって災禍を招くであろう。(※4)

(※1)世爻=子(水)、応爻=丑(土)の地雷復、世爻=午(火)、応爻=未(土)の雷地豫のみ該当する。
(※2)吉凶の判断は用神と忌神の発動の有無と強弱で判断すべきで、世爻と応爻の間の忌神が発動したら凶と判断するには誤断の元です。
(※3)月破のところ日辰から剋を受けたり、日辰の剋を受けているところをさらに卦中の他動爻から剋を受けるような場合を指します。
(※4)吉凶の判断はあくまでも用神と忌神の力関係で断じます。この句のような場合は、世爻が原神を帯びるということになります。ここで原神の発動を見れば接続相生となりますので吉象となりますから、この句のような判断には至りません
桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑧
卦身についての説明です。
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