桜田虎門「五行易指南」現代語訳㉚

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桜田虎門「五行易指南」現代語訳㉙
遊魂卦と帰魂卦の断法

桜田虎門「五行易指南」現代語訳㉚

巻2 本宮顕伏

本宮とは八純卦を言う。「乾為天・兌為沢・離為火・震為雷・巽為風・坎為水・艮為山・坤為地」の八卦で、「首卦」ともいう。

「本宮が顕れる」とは、例えば天風姤や天山遯、天地否を得たような時は、いずれの卦も上卦が「乾」であるから、これを「外卦に本宮が出顕する」と言い、火天大有は下卦が「乾」であるから「内卦に本宮が 出顕する 」というのである。

「本宮が伏する」とは風地観や山地剝、火地晋のようにいずれも乾宮に属する卦ではあるが、上卦下卦共に本宮の「乾」は出顕しないので、これを「内卦の本宮伏蔵」と言う。(※1)

およそ本宮が顕れる卦は、その占うことは明白に結果が出、一方で伏蔵する卦は結果がはっきりしない形で帰結すると断じる。

例えば行方不明者の安否を占って、得卦が本宮出顕の卦を得たのであれば、行き先は判明しやすく、伏蔵する時は判明し難いと断じるのである。

人物の性情を占うに、本宮が伏蔵する時は流浪して定住する所がない人物か、出行多く転勤や居住地の移動の多い人物と断じたり、居住する住居は借地借家と断ずるのである。そのほかは占うことに応じて類推するとよい。

(※1)要約すれば、本宮の首卦を除く一世卦から三世卦及び帰魂卦が「本宮出顕」であり、四世卦、五世卦、遊魂卦が「本宮伏蔵」となる。いずれにしても吉凶の断の決め手ではなく、事象判断に属する。
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