占例「今の仕事を続けるか、上京して資格を活かす転職先を探すべきか?」
複数の選択肢がある場合、分占することが望ましいですが、房主はあえて行わない場合が多いです。
それは複数占うことで、余計あ情報も取り込んでしまい、かえって吉凶の断がぼやけることが多いからです。

占的「今の仕事を続けるか、上京して資格を活かす転職先を探すべきか?」
立卦及び卦象
女性の相談者。
今の仕事を続けるか、上京して資格を活かせる仕事を探すか?…そんなご相談でした。
それでは、「今の仕事を続けることの吉凶」という観点で一占立ててみましょう…と立てた卦がこちら。
本卦「沢火革」、之卦は「天水訟」を得ました。
本卦は革命という大変化の卦。転職は自らのフィールドを大きく転換させることになる一大決心でしょうか?
之卦は内輪もめ。但し相談者の相談内容から考えるとこれは心中の内部葛藤でしょう。
用神は仕事ですから官鬼で取ります。

官鬼は二爻と上爻に両現します。
このような場合、易の卦は初爻から上爻に向かって時系列的に進化発展すると考えますから、二爻が今お勤めの仕事でしょう。資格を活かした…という相談者の情報から青龍を帯びる官鬼なので教育関係や医療関係のお仕事が真っ先に浮かびます。
相談者は医療介護の仕事でした。
官鬼の丑(土)は日辰の火行から火・生土と生を受けます。発動して辰に変化するは進神に化す。
これは吉象で、今のお仕事をお続けになったとしても順調に昇進、昇給が望めそうです。
世爻は兄弟を帯び月併していますから、人間関係も良好な職場でしょう。妻財は給与待遇ですが、日辰に比和するので給与待遇も悪くありません。
上爻に現れた官鬼を転職先とします。
空亡しているのは、まだ具体的に状況先の仕事を探していないからです。
こちらも進神に化していますから、転職という決断も悪くないでしょう。
このような場合、どちらに分があるか?
基本「AかBか」の選択を求められる占では「Aならどうか?」「Bならどうか?」と分占することが基本です。これは五行易(断易)の古典的名著の『増冊卜易』で著者の野鶴老人が秘伝として明かしています。
もちろん「五行易(断易)」の初心者、中級者は分けて占って、その双方の優劣を以て判断すべきです。
ただし房主は吉凶と同時に事象を読みとくことに重きを置きますから、分占するとかえって情報量が増えてしまうので、あえて分占しません。

このような場合、二爻と上爻の官どちらに分があるのか?
講座では、この辺りの読み方を実践的にお伝えしています。受講料をお支払いいただいている受講生の手前、この辺りを詳らかにすることは控えますが、房主はこの卦より上京する方がよいでしょうと断じました。
これは之卦にある「天水訟」の卦からも読み取ることができるからです。
ところで、この卦を予報の枕にしたのは、世爻の暗動が面白いと思ったからです。
旺相の静爻が日辰から冲を受けると暗動します。冲とは古典では「衝」とも表現し、暗動とは「衝動」でもあるのです。
つまり、相談者は転職という検討に、何か積極的な動機ではない、何かに駆られるような心理状態があるのですが、相談者を不安な気持ちにさせてしまうかもしれませんから、この時はあえて黙っておりました。
ところが、仕事に関わる相談に続き受けた相談内容が「恋愛相談」
交際相手は在京の男性で、上京・転職の目的の一つが交際相手の下に行く…そんな動機が世爻の暗動です。

なるほど、日辰の火行に五類を当てはめると妻財。これは男性から見た女性を意味し、世爻にとっては交際相手に対する恋心です。
実に巧みに相談者の心理状態を表しています。この辺りの尋常の機微を実に巧みに表現す












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