周易の技法⑦ 中筮法”物事の推移をみる”

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周易の技法⑦ 中筮法”物事の推移をみる”

周易における立占方法は「略筮」「中筮」「本筮」の三つがあります。

このうち「本筮」とは一つの易の卦を導くに一つの爻ごとに筮竹をさばくので非常に手間がかかります。

易経の繋辞上伝に詳細は方法が解説されています。

易経「繋辞上伝」を読み解く25
易経繋辞上伝を読み解く第9章第3節立筮の方法として「本税法」の手順とその根拠を説きます

本筮法は年運や国家の行く末を占う際に取るべき筮法とされますが、房主は採用しません。占筮法よりも、何について易神に問うのか?という真摯な問いの方が大事と考えるからです。

そう言った意味で、以下で解説する中筮法は五行易(断易)で易の卦を求めることと占筮法は似ていますが、実際の鑑定時に房主が行う占筮方式はこれと異なります。

中筮法とは?

中筮法とは、略筮法が一つの卦を持って吉凶を断じるに対し、本卦、之卦(変卦)を持って大略的に物事の移り変わりを推断する技法となります。

立占方式としては、筮竹を使う場合、八面体サイコロを用いる場合はサイコロは一つ。コインを使用する場合は銅銭を三枚用いて立占してきます。

筮竹を用いる場合は、略筮の時と同様に50本ある筮竹の1本を筮筒に入れ、残る49本を任意の数で二つに割ります。この時右手の束は脇に置き、左の束を8払いで数えその余りの数から易の八卦を導きます。

この時略税法と異なるのは、導き出した八卦が陽卦「乾、震、坎、艮」であればこれを陽爻(—)とし、陰卦「坤、巽、離、兌」であればこれを陰爻(- -)とし、この動作を合計六回、易の卦の爻の数だけ行います。

そして得た卦象の内、乾がでた爻を老陽として「〇」で表記、坤が出た爻を老陰として「×」で表記、それ以外の八卦の場合は陽卦ならば陽爻(—)。陰卦ならば陰爻(- -)で表記して本卦を導きます

之卦は「老陽=〇」「老陰=×」のそれぞれを反転させてこれを変爻とし之卦を導きます。

例えば占って初爻から順に「巽→坤→震→乾→坎→艮」が出たとします。

損は陰卦ですから初爻は陰爻(- -)、二爻は坤の老陰なので「×」、3爻は陽卦で陽爻(—)、4爻は老陽なので「〇」、五爻と上爻はともに陽卦なので陽爻(—)で本卦は天山遯となります。

そして老陽と老陰を得た4爻と2爻の陰陽を反転させると之卦は巽為風となります。

この時の本卦は現状や過去を表し、之卦は占ったことの未来を表すと考えます。

また同時に、老陽や老陰がどれくらい現れたのかによって、この先の変化の度合いを類推します。変爻が多ければ多いほど物事の変化はが激しいと考えますし、単独爻しか動かない、場合によっては老陽、老陰が一つも含まれない「不変卦」が得られるような場合は、殆ど変化しないと考えます。

サイコロを用いる場合は八面体のサイコロ一個を六回振ります。

この時それぞれ出た八卦で筮竹同様に陽卦であれば陽爻(—)、陰卦であれば陰爻(- -)、ただし乾が出た場合は老陽として「〇」で表記。坤が出た場合は老陰で「×」で卦象を表記します

コインを使用する場合は、三枚のコインを掌中で降り、下から順番に一枚ずつ上に並べていきます。この時“数字(裏)”の描かれている面を陰、”宇治平等院(表)”が描かれている方を陽とし、下から上に並べた時、裏→裏→陽ならば「艮」で陽爻(—)、陰→陽→陽ならば「巽」陰爻(- -)という風に六回にわたってコインを振ります。この時、三枚とも表であれば老陽で「〇」、三枚とも裏ならば老陰で「×」と表記します。

また周易家においては、各々の爻を得るのに用いた八卦の象意(初爻の巽、二爻の坤)から情意を読みくこともします。

爻の変化が意味する物

ここで老陽、老陰どちら得られたの卦が重要です。

劉伯温が遺した五行易(断易)指南書である「黄金策総断千金賦通解」の一節にこのような説があります。

『黄金策総断千金賦通解』現代語訳②
劉伯温著「黄金策総断千金賦通解」現代語訳②
「卦爻発動せば、須く交重を看る。動変比和せば、当に進退を明らかにす」

「交重」とは、「老陰(交)」「老陽(重)」で陰陽発動する爻の事である。
この時「交(陰爻の発動)」は事の未来、成り行きを表し、「重(陽爻の発動)」は過去、既往の事を表す。

つまり老陽=陽爻(—)の変爻は、すでに起きたことを表し、老陰=陰爻(- -)の変爻はこれから起きることを暗示するのです。

これは五行易でも同様で、これを意識すると事象の読み解きがより立体的になりますが、ここではそれは割愛します。

周易においては、老陽が得られ本卦における八卦が之卦において何に変化するのか?という所からすでに起きた、或いは起きている物事の変遷を類推します(房主は五行易でそれを行うので中筮法のこの技法は用いません)

老陽ならばこれから何が起きるのかを類推するのです。

大略を捉える

中筮法の特異とするところは、疎の移り変わりの変遷を捉えることができることです。

これは主に得られた卦象の卦辞よりその大意を掴みます。

遯は亨る。小は貞に利ろし
(”遯”の時は遯(逃)ることで通達する。ただし多くは得られない)

巽は、小しく亨る。往く攸有るに利ろし。大人を見るに利ろし
(”巽”の時は巽順であるならば通達する。立派な人に従いなさい)

例えば恋愛に関わる相談であったとします。

天山遯は逃げる、遁走を意味する卦ですから、ここから相手とコミュニケーション等、交際が行き詰まっている、場合によっては相手から遠ざけられたり、別れ話を持ちかけられている…と類推します。

あるいは遠ざかる…といういみがありますから、仕事などの都合で遠距離恋愛となっている場合もあります。

そして未来には迷う、不安定という風の卦象を得られましたから、交際は順調とは言い難いです。

そして変爻を見ると、外卦の乾が巽と一陽減っています。外卦は相手を意味しますから、現状相手が相談者を遠ざけている、あるいは遠ざかっているようです。

一方で内卦は二爻納陰爻(- -)が陽爻(—)に変わる、内卦は相談者を表し、相談者としては引き止めたいという気持ちが強いようです

尚、中筮法で吉凶を断じる場合は宋代の儒学者の朱熹が以下のような断法を示しています

一爻変じる場合は、変じた本卦本爻の爻辞を持って吉凶を断じる

2、3爻変じた場合は変じた本卦本爻の爻辞、そのうち上に位置する爻辞を重く見る

4爻変じた場合は之卦における不変の爻の爻辞、そのうち下に位置する爻辞を重く見る

5爻変じた場合は之卦の不変の爻辞を持って断じる

全て動くとき、或いは不変の卦を得た場合は本卦、之卦の卦辞を持って断じる

房主が占験を感じるのは一つの爻が動いた場合の本卦本爻の爻辞を用いる、あるいは5爻動いた場合の不変之卦の爻辞という断法のみで、他は余り験を感じていません。

大島中堂先生も爻辞にこだ割っていては、何のために二つの卦を求めるのか意味をなさないと朱熹の断法には批判的です。

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