「天玄武総論提綱通解」現代語訳④

「天玄賦総論提綱通解」現代語訳
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「天玄賦総論堤綱通解」現代語訳
「黄金策総断千金賦通解」に引き続き、「天玄賦総論提綱通解」を現代語訳します。
「天玄賦総論提綱通解」現代語訳②
「天玄賦総論提綱通解」現代語訳。今回は官鬼の用法についてです。
「天玄賦総論提綱通解」現代語訳③
五類の兄弟についての用法の解説です

五類「妻財」の各種占断の用い方の解説になります。

  1. 「天玄武総論提綱通解」現代語訳④
      1. 「妻財は我が剋する者、之を妻財と謂ふ者なり。諸事之に逢はば吉と為さ不る無し。唯し父母の文書を占ふに、之を見るに宜しからず。兄弟に遇はば財損有り。福徳に遇はば則ち佳び有り。官鬼に逢はば則ち我の氣を泄すなり。動けば則ち吉。静なるも亦寧し」
      2. 「身命を占ふ。一生の財禄と成す。若し出現旺相し或いは、他の動爻、日月等の生合を受くれば、後年決然として富を発し必ず成家之象有り」
      3. 「坤運を占ふ。婦と為す。旺相して青龍や吉星に臨まば、必ず女猊端正を主とす。動くに宜しからず。動けば則ち公姑を剋傷す」
      4. 「生産を占ふ。産婦と為す。旺相して制を受けざれば、産に臨み必ず平安なり」
      5. 「士官を占ふ。俸禄と為す。空亡伏蔵すれば未だ俸禄を得ず。発動に宜しからず。動けば文書成り難し。無氣は止是れ力を費やせば終には成就す可し」
      6. 「訴訟を占す。事理と為す。世に在りて発動せば我に必ず理有り。事調停し易く文書尾を見るを致さず。応に臨めば則ち彼理証多くして我が為に利あらず」
      7. 「失脱を占ふ。之を物と失ふ所と為す。若し安静にして空ならざれば其の物尋ぬ可し」
      8. 「求財を占ふ。用爻一卦の主宰と為す。世と生合するに宜し。世を剋するも更に大吉なり。空亡、無氣は求め難し」
      9. 「出行をふ。銭本盤人纏と為す。旺相すれば多し。墓絶は少なし。若し青龍吉星に値はば、其の財穏実なり。劫殺、玄武に逢ふ如きは、須く人の劫騙を被るを防ぐべし」
      10. 「行人を占ふ。財利と為す。旺相して吉神を帯ぶれば、必ず満載して而して帰る。縦へ経商に非ざるも、亦一路安穏を主とす。盤纏を欠けず」
      11. 「家宅を占ふ。財宝と為す。卦中若し財爻無ければ財宝多からず。若し是れ金爻旺相せばその家必ず金帛多し。土財は是れ五穀田地。火財はその家蚕に宜し。木財は家に木材果実豊なり。水財は必ず塩酒醋之利を得る」
      12. 「農作を占ふ。財榖と為す。蚕繭と為す。旺相して吉神を帯れば蚕必ず多く而して稲榖豊熟す」
      13. 「国家を占ふ。国儲と為す。旺相安静なれば必ず府庫実す。発動すれば則ち輸出多し。無氣なれば則ち国庫空し」
      14. 「征戦をの占ふ。糧食と為す。世に在りて旺すれば我の食足り、応に在りて衰ふれば則ち彼の糧空し」
      15. 「疾病を占ふ。妻妾を占ふ用神と為す。父母を占ふ忌曜と為す。他占も亦動くに宜しからず。動けば則ち鬼を生ずるなり」

「天玄武総論提綱通解」現代語訳④

「妻財は我が剋する者、之を妻財と謂ふ者なり。諸事之に逢はば吉と為さ不る無し。唯し父母の文書を占ふに、之を見るに宜しからず。兄弟に遇はば財損有り。福徳に遇はば則ち佳び有り。官鬼に逢はば則ち我の氣を泄すなり。動けば則ち吉。静なるも亦寧し」

この節の「我」とは、得た卦象が帯びる五行を指す。すなわち卦の帯びた五行が剋す五行の対象が妻財である。妻財は財貨の星であり、自分が使ったりする人や道具の用神となる。またあらゆる占いで卦中に妻財の爻が旺相し、世爻や用神と生合することを吉象とみる。ただし文書に関わる占いなど父母を用神とする場合は、妻財は父母の忌神となるので旺相し発動することを嫌う。(妻財を用神とする占いで)兄弟の発動を見る時は、財を脅かし出産などを妨げる忌神であり、子孫の発動は原神となるので諸占に吉である。妻財が発動するときに、官鬼も発動するときは自らの氣をもらす「泄氣」となる。妻財爻の発動は、取引、商売を占うのであれば諸事順調で吉である。また、月建日辰の剋を受けたり、空亡や墓絶でなく他に凶煞伴わなければ、静爻であってもおおむね吉と判断できる。

「身命を占ふ。一生の財禄と成す。若し出現旺相し或いは、他の動爻、日月等の生合を受くれば、後年決然として富を発し必ず成家之象有り」

身命を占うに在っては、その人の金運に関わる事象を表す。特に妻財の爻と用神や世爻の関係を見る。もし卦中に現れ旺相したり、月建からの生合、日辰、原神子孫の生を受けたり、自ら発動して回頭の生となるような場合は、必ず将来に財を成し、その家の繁栄の基を築くであろう。

「坤運を占ふ。婦と為す。旺相して青龍や吉星に臨まば、必ず女猊端正を主とす。動くに宜しからず。動けば則ち公姑を剋傷す」

男性が婚姻を占うに在っては、妻財を妻嫁とする。もし妻財に青龍や他の吉星が臨むような時は、相手女性は容貌端麗であり性格も良いと断じる。ただし妻財が発動するときは父母の忌神となるために、必ず姑との間に不和が生じる。

「生産を占ふ。産婦と為す。旺相して制を受けざれば、産に臨み必ず平安なり」

出産を占うに在っては、妻財を母体とする。旺相であり忌神の剋や他動爻からの冲を受けなければ安産と断じる。(産婦自らが出産の安否を占う時は、妻財ではなく世爻を用神とする)

「士官を占ふ。俸禄と為す。空亡伏蔵すれば未だ俸禄を得ず。発動に宜しからず。動けば文書成り難し。無氣は止是れ力を費やせば終には成就す可し」

就職を占うに在っては、妻財を給与待遇と見る。もし空亡したり、伏神するような時は給与待遇は良くないか、あるいは就職は難しいとみる。発動すると文書の父母を剋すので事務手続きが滞る象である。あるいは試験に不合格である。休囚して無氣ならば勤勉努力すれば後日必ず及第するであろう

※(注)就職に当たり、面接の成否を占う場合は父母が用神となるので妻財の発動は凶となります。一方で試験であれば官鬼用神で、妻財の発動を喜びます。

「訴訟を占す。事理と為す。世に在りて発動せば我に必ず理有り。事調停し易く文書尾を見るを致さず。応に臨めば則ち彼理証多くして我が為に利あらず」

訴訟事を占うに在っては、妻財を論拠、証拠とする。若し世爻が妻財を帯び発動すれば、その訴訟は我が方有利である。判事は我が方の証拠を採用し、更に妻財が旺相ならば主導権を握るだろう。「尾を見るを致さず」とは訴訟を取り下げないことを言い表す。応爻に妻財が臨み発動すれば愛は、すべてこれに反する。

「失脱を占ふ。之を物と失ふ所と為す。若し安静にして空ならざれば其の物尋ぬ可し」

失脱を占うに在っては、「妻財」を失った財貨、貴重品とする。(「妻財」を用神としない場合、例えば衣類であれば「父母」のように、そのなくした物に応じる五類を用神とする)もし、用神が安静で空亡でなければ、探し物はなくした場所から動いておらず、失った場所を探せば物は出てくる。

「求財を占ふ。用爻一卦の主宰と為す。世と生合するに宜し。世を剋するも更に大吉なり。空亡、無氣は求め難し」

金運を占うに在っては、妻財を用神とするのであるが、金運を占うにあたって、妻財を帯びる用神の爻が旺相であることは言うまでもなく、その爻が世爻に生を与えたり、世爻に爻合してくるような時は吉象である。また、妻財を帯びる用神が世爻にとって忌神となり発動するような場合は、喫緊の金運を占うような時は大吉の象である。一方で「妻財」を帯びる爻が空亡したり、休囚するような時は凶である。

※(注)金運を占って、妻財の爻が旺相発動することはもちろん、その妻財の爻が世爻とどのような関係にあるか?が金運占の重要な判断基準となります。「妻財」旺相でも、その妻財が世爻を冲するような時は、縁がありそうでなかったり、用神が応爻を生合するような時は「反徳扶人」で凶です。また、例えば「士官、試験の合否」を占って、用神を妻財ではなく官鬼とする場合も、世爻との相性を見て、もし官鬼が世爻を剋したり、生合するような時は吉象としてとらえます。
また、求財にあたっては、「墓爻」の動きも重要で、例えば用神の「妻財」が卯(木)であるときに、世爻が墓にあたる未(土)をおび発動するような場合は「墓庫収蔵を好む」の法則から、金運を占うに在っては吉象と見ます

「出行をふ。銭本盤人纏と為す。旺相すれば多し。墓絶は少なし。若し青龍吉星に値はば、其の財穏実なり。劫殺、玄武に逢ふ如きは、須く人の劫騙を被るを防ぐべし」

旅行や行商を占うに在っては、妻財を帯びる爻を旅費や路銀、行商であれば商品として視る。旺相であれば多く潤沢であり、墓絶した離空亡の場合は心もとない。用神「妻財」が青龍を帯びるような時は、資金も商品も潤沢で旅中や行商には差支えがない。一方で「妻財」の用神が劫殺や玄武を帯びるような時は、犯罪に巻き込まれて財貨を失ったり、盗難に注意しなければならない

「行人を占ふ。財利と為す。旺相して吉神を帯ぶれば、必ず満載して而して帰る。縦へ経商に非ざるも、亦一路安穏を主とす。盤纏を欠けず」

旅行者や、出張先の身辺の安否を問うのであれば、妻財の爻を「路銀」「滞在に関わる諸経費」とみる。旺相すれば潤沢であり、一方で月日の剋を受けるような時は凶で成果は上がらない。

妻財の爻が吉神を得たり、月建日辰から生合受けるような時は、商いは順調で利益を上げることができるであう。これは商売に関わらず、旅行中の旅人に在っても同様で、「妻財」が旺相であれば旅中に大きな障害や困難、路銀が不足捨て困窮するような事態はないのである。逆に「妻財」が伏神したり、日辰や月建から剋を受けるような時は、商売に関わらず旅中妨げや資金が不足して商いや旅行を続けることが難しい事態に陥ると断じるのである。

※(注)太字部分は補訳

「家宅を占ふ。財宝と為す。卦中若し財爻無ければ財宝多からず。若し是れ金爻旺相せばその家必ず金帛多し。土財は是れ五穀田地。火財はその家蚕に宜し。木財は家に木材果実豊なり。水財は必ず塩酒醋之利を得る」

家宅を占うに在っては、妻財をもってその家の財宝とする。卦中妻財が伏神するような場合は、その家貧困に窮すと判断する。もし世爻う妻財を帯び金の五行を持つのであれば、その家は富貴であり、金銀財宝を多く所有する家である。土の五行であれば田畑や広大な土地や山林を所有する。火の五行であれば、養蚕や火に関連する家業で繁栄しており、木の五行であれば林業や果樹に関わる生業で潤っている。水の五行であれば漁業や水産業、酒造、醤油や酢の醸造、塩業で家盛んな象である。

「農作を占ふ。財榖と為す。蚕繭と為す。旺相して吉神を帯れば蚕必ず多く而して稲榖豊熟す」

農作を占うに在っては、妻財を用神として収穫物の多寡、養蚕の出来不出来を断じる。月建や日辰から生を受けたり、原神の生を受けるような旺相であれば収量は多く、質の良い物が収穫できると断じるのである。

「国家を占ふ。国儲と為す。旺相安静なれば必ず府庫実す。発動すれば則ち輸出多し。無氣なれば則ち国庫空し」

国家を占うに在っては、妻財をもって国家経済とする。旺相して安静であれば国庫の収支は安定し国家財政は健全である。もし発動して回頭の生に化したり、合に化するような場合は、貿易の収支は輸出が多く輸入は少ないので黒字である。一方で本爻が下降に対し泄氣するような場合は貿易の収支は赤字である。「妻財」が無氣で空亡ならば国庫は困窮するかたちである。

 

※(注)国運に関する占は、そこに関わる人の思惑、また様々な人の感情がかかわるので、占って験を見ることは少ないです。ただし、一国の総理や財務に関わる人の相談を受けての断であれば別であり、この場合国家を会社や組織といった対象に置き換えて断じることは是です

「征戦をの占ふ。糧食と為す。世に在りて旺すれば我の食足り、応に在りて衰ふれば則ち彼の糧空し」

国家間の戦争を占うに在っては、妻財をもって時刻と敵国の糧食(武器弾薬、補給物資)とする。もし世爻が妻財を帯び旺相であれば自国の補給は万端であり、応爻が妻財を帯び休囚、衰爻ならば敵国は補給に不安をかかえていると断じるのである。

※(注)国家間の戦争ではなく、訴訟やライバルとの競争などに置き換えて断じるのも可です

「疾病を占ふ。妻妾を占ふ用神と為す。父母を占ふ忌曜と為す。他占も亦動くに宜しからず。動けば則ち鬼を生ずるなり」

妻や使用人、妾などの病氣容態を占うに在っては「妻財」を用神とする。もし親の病氣の容態を問うのであれば「父母」を用神とし、子どもの容態を問うのであれば「子孫」を用神とする。父母の容態を占って妻財の発動を見れば、官鬼の原神であり、父母の忌神となるので大凶の象である。また病氣の重軽を占って妻財の発動を見るような時は、病氣占の用神である官鬼の原神となるので、その発動は凶である。従って、病氣その物を占うに在っては妻財は安静が吉である。本文「忌曜」とは忌神の事を示す

※(注)病氣を占うに当たり、病氣の原因や患部、病その物の重軽を問うのであれば「官鬼」を用神としますが、患者の容態を問うのであれば、患者の対象を五類に当てはめて判断するのでその際の原神は用神が帯びる五類によって異なります。「妻財」をもって食欲の有無を見る断法もありますが、より正確を期するのであれば、それぞれ分占する方がよいと思われます
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