易経「繋辞上伝」を読み解く㊺ 易照の方位予報 11月11日予報

方位予報
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繋辞上伝、これにて完訳です。

易経「繋辞上伝」を読み解く㊺

この故にそれ象は、聖人もって天下の賾(さく)を見ることありて、これをその形容に擬(なぞ)らえ、その物宜(ぶつぎ)に象(かたど)る。この故にこれを象と謂う。聖人もって天下の動を見ることあり、その会通(かいつう)を観て、もってその典礼(てんれい)を行ない、辞を繋(か)けてもってその吉凶を断ず。この故にこれを爻と謂う。(繋辞上伝第12章第5節)

この節は繋辞上伝第8章の一節、二節と全く同じです。朱熹は文を重ねて強調しているのだと解釈し、江戸時代の儒学者、佐藤一斎は誤りであるから削除して解釈すべきだと説きます。

ここは前者朱熹の解釈に倣い、これまでを振り返るとともに、この節は同文を挿入して最終節へ誘うものとしてそのまま解釈すべきでしょう。

 

易経「繋辞上伝」を読み解く⑫ 易照の方位予報 8月25日予報
「象」とは、認識できるがこれと定義できない、人間の認識の範疇に収まらないことでもあります
易経「繋辞上伝」を読み解く⑬ 易照の方位予報
「象」はとらえどころのない漠然とした存在。一方で「爻」は時として不可視な微細な変化、「兆し」です

 

天下の賾(さく)を極むるものは卦に存し、天下の動を鼓するものは辞に存す。化してこれを栽するは変に存し、推(お)してこれを行なうは通に存す。神にしてこれを明らかにするは、その人に存す。黙してこれを成し、言わずして信(まこと)あるは、徳行に存す。(繋辞上伝第12章第6節)

最終節です。繋辞上伝で孔子が説き明かしてきた易経の本質、それを用いてあるべき人間の姿を説きます。

「 天下の賾(さく)を極むるものは卦に存し、天下の動を鼓するものは辞に存す。 」

「天下(=宇宙)の真理、その本質を極めつくしているところのもの、それ等は64卦にすべてが網羅されており、その卦が示す卦徳において、物事が進むべき方向性、その変化の行く末を卦辞や爻辞によってあらわしている」

「賾」とは「深淵なる」という意味で、老子が「 夷 ・ 希・ 微 」と表現した宇宙の根源にある「道」です。太極は道の後に生じた陰陽の作用であることは前々節(繋辞上伝を読み解く㊹)で読み解いた通りです。

一方でこの「賾」は「策」でもあり、第9章でその占筮法を詳らかに孔子自らが解説してきた所です。

則ちこの一句、64卦象を理解することでこの世界に存在するあらゆることを理解表現できるし、これを占筮で用いれば事象の原因や、あらゆる物事の未来を予測することができると説く。吉凶は易経の解釈からすれば「生成化育」「還元再生」であるけれども、一方でまた吉凶を以て人間のその活動を鼓舞したり、一方で慎重を促しその活動を制したりします。

「 化してこれを栽するは変に存し、推(お)してこれを行なうは通に存す 。」

「あらゆる物事は停滞することなく、変化し続ける。その一瞬一瞬を卦を以て表しその変化を予測し、それに適った行動規範とすることを“通=亨”というのである」

易経とはその物事を64卦のどの卦に当たる(中る)のかを感じ、またその行く末をその卦を之卦や互卦、綜卦、錯卦に変化させることで原因と結果、またその行く末を予測する。また一方でその卦徳より物事が「生成化育=吉」の状態にあるのか、「還元再生=凶」の状態にあるのかを卦辞や爻辞より断じ、それを人間の活動に活かしていく。

ここで孔子の用いる「通」はしばしば易経の卦辞に現れる「亨」です。通達であり物事が成就する様子です。老子はこれを「微妙玄通」(老子道徳経第15章)と表現します。感じ得た卦、あるいは占って得た卦の吉凶を以て良しとするのではなく、その卦が内包する微細な変化「之卦・互卦」を察し、その変化の中から物事の行く末や帰結「綜卦・錯卦」以てを断じること。

生き方や行動に移してこそが易経を活かすということですから、易経は哲学の書や占いのマニュアルにとどまっては成らず、その伝えんとする宇宙識に通達する事、これが「通=亨」です。

「 神にしてこれを明らかにするは、その人に存す。 」

「陰陽の働きを以てそのあらゆる森羅万象を解き明かする、これができるのは易経の本質を理解し、それを体現できる人、則ち聖人である。」

孔子の序列の中には1に「天」があり、2にその天の力を受けて作用する「神」があり、3にその天と神が成す易経の本質を理解体現する所の存在の「聖人」がいる。その聖人を目指すべく過程として4に「大人」があり、5にその前提の「君子」の存在を上げます。

易経「繋辞上伝」を読み解く㊳ 易照の方位予報 10月23日予報
易経が先か、占いが先か…ここを誤ると、本質を見落とす重要な一節です。

 

すでに読み解いてきたように「神」は西洋の一神教のような全知全能の神ではなく、奇跡を起こす存在でもありません。そこには陽の働きを成す存在と、陰の働きを成す存在の両者があって、各々 宇宙根源の「道」に法りその本分を尽くす。これが「神道」であり、易経20番目の「風地観」の彖伝に「観天之神道」と「聖人以神道設教」の文字が見えます。

神(=陰陽)の道を表すのが「神道」であるならば、その易経の摂理を64卦に見出し、それに倣って人間社会に活かす、これが「人道」であります。

「 黙してこれを成し、言わずして信(まこと)あるは、徳行に存す。 」

「易経を語ろうとしても、言葉では語りつくせないし、書物に著そうとしてもおよそ書き尽くすことはできない。しかしそれでもそこに“易”を感じ、その作用の偉大さ、その深淵なる叡智に万民が畏敬の念を抱くのは、損得や善悪という人間の価値観を超え、ただただ純粋に本分を尽くし遺漏なく物事を成就する、その至善ともいうべき徳行があるからである。」

大学(だいがく)の道は、明徳(めいとく)を明かにするに在り、民に親しむに在り、至善(しぜん)に止まるに在り。(大学第1章第1節)

「大学」の冒頭で孔子はこう述べます。

“大学の道”…君子を目指し、そのはるか向こうにある「大人」を経て「聖人」に至る道、これが「人道」であるならば、まず易経の本質を理解する必要がある。

明徳とはそのまま「陰陽」と読み替えても理解が進みますし、民に親しむとは易占を、あるいは易経をの64卦を以て吉凶を明らかにし、天下万民を教導すること。そのためのあらゆる言動や行動に私欲や偽りがあってはならない、損得や善悪といった価値観を超えた至善とも言うべき徳行が求められるのである…

繋辞上伝の最終章のこの一節、孔子が熟考の末至った境地が込められており、この思いがやがて「大学」へと結実していくのです。

初めての方は“方位予報”閲覧前にご確認ください
サイトでご紹介する日盤の利用法、判断法を解説します。

易照の方位予報 11月11日予報

方位予報図

予報詳報

北🌤

吉方位(開門・青龍同会) お出かけした場合の方位事象…

金運…吉。方位地支は子孫を帯び日辰から生を受けます。ギャンブル運が好調です。想わぬ大穴を引き当て、臨時収入も期待できます。お買い物は価格交渉が奏功したり、お店から思わぬサービスを受けてお得な氣分を味わえそうです。九星は三碧木星が巡るので、少し背伸びをした高級品やブランド品にご縁がありそうです。

交際運…吉。飲食を伴うとさらに吉。他愛のない会話の中に、ちょっとした安らぎを感じたり、日ごろのストレス解消の好方位です。カップルでのお出かけも吉。

仕事、交渉、勝負運…吉。部下の好アシストや活躍で、大きな成果を上げられそうな好方位です。交渉事、熱心な篤実で誠意ある説明や説得が相手の心を動かして、成約に向けて動き出しそうです。勝負事、相手の奇襲や作戦を事前に察知、逆手にとって主導権を握ることができそうです。

健康…大きく崩れることはありません。

北東☂️

凶方位(驚門旺相) お出かけした場合の方位事象…

金運…凶。方位地支は父母と妻財が同会して、お買い物は、ブランド品や高価なものを耳触りの良い宣伝文句につられ衝動買いしそうな方位。価格を確認せず購入して散財を後悔しそう。ギャンブルは勝ったり負けたりですが、回数を重ねると負けが先行します。引き際を見極めましょう。木用品の紛失や忘れ物に注意しましょう。

交際運…凶。コミュニケーショントラブルに注意。メールの誤送信や不達、通信障害、SNS発信への反応がないなど。カップルは特に言葉のすれ違いから関係が冷え込んだりします。

仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では、上司からの依頼、雑用が多く本業に集中できません。交渉事、書類や契約内容の見落としがありそうです。よく確認しましょう。勝負事、チームワークに乱れが生じ、相手に主導権を握られたり、集中力を欠いて攻守ともに精彩を欠きそうです。

健康…消化不良、胃もたれ、発熱を伴う腹痛や胃炎

東☔️

大凶方位(死門・五黄殺同会)お出かけした場合の方位事象…

金運…凶。方位地支は妻財が日辰から生を受け、気分も財布のひももゆるみがち。お買い物、耳触りの良い宣伝文句やキャッチコピーに心が動き、気が付くと分不相応な高級品に手を出してしまいそう。ギャンブルは回数を重ねるとのめりこんで、掛け金も大きくなるでしょう。

交際運…凶。舌禍対立の暗示。お互いに言葉が過ぎて、過剰に反応してしまいそうです。カップルは特に凶。

仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では自身や部下の過失により滞りそう。交渉事、条件や交渉内容に双方の解釈が食い違い、振出しに戻りそうです。勝負事、攻め急いで決め手を欠いたり、相手の奇襲や作戦に翻弄されて、チームワークが乱れそうです。

健康…精神的に不安定。パニック障害、ヒステリー、精神衰弱、ノイローゼ等

南東🌤

吉凶半々方位(景門旺相・日破同会) お出かけした場合の方位事象…

金運…やや凶。方位地支は辰が父母を帯び、巳が官鬼を帯び同会します。金銭に関わる怪しげな勧誘や、宣伝に引っ掛からないようにしましょう。お買い物は勧誘やキャッチコピーに心を動かされ衝動買いが多い。ギャンブル運、小金を稼ぐものののかえって欲をかいて深みにはまりそうです。手を出さない方が無難です。

交際運…吉凶半々。コミュニケ―ショントラブルに注意。通信障害や、メールの不達、誤送信。SNSの発信に相手の反応が無くイライラする場面がありそうです。

仕事、交渉、勝負運…吉凶半々。仕事では、上司や意見が食い違って対立したり、方法や取り組み姿勢に対し叱責や指導を受ける場面がありそうです。交渉事、強引な進行が相手の不信感を買ったり、契約書や、条件等に不備が見つかります。勝負事、リーダーシップを発揮しようと発するしますが空回り気味、攻守とも大味で隙が多くなるでしょう。

健康…片頭痛やめまい、高血圧等

南☂️

凶方位(杜門旺相) お出かけした場合の方位事象…

金運…凶。方位地支官鬼が巡るので、貴重品の盗難にご注意ください。お買い物では、勧誘や宣伝に注意。勧められるがままに、不要な物を購入するなど不本意なお買い物を強いられそうです。ギャンブルは勘が鈍って裏目裏目に働き負けを重ねそう。

交際運…凶。相手の話を聞いていなかったり、氣の無い返事から相手の不信を買ってトラブル生じやすいです。心にもない言葉で相手を傷つけたり、考えるより先に言葉が飛び出してトラブルに発展しそうです。

仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では、集中力を欠いて空回り。ミスも多く諸事滞りそうです。交渉事、契約書の不備や条件等の見落としが多かったり、相手のペースに乗せられてまるっめこまれたりしそうです。勝負事、集中力を欠き攻守とも精彩を欠きます。苦戦するでしょう

健康…胃もたれや、消化不良、胃痛等

南西🌂

小凶方位(傷門休囚) お出かけした場合の方位事象…

金運…凶。方位地支は兄弟と官鬼父母と兄弟が同会するので交友筋からの金銭に関わる相談事がありそうです。ギャンブルに強い傷門ですが、お買い物は四緑木星が巡り、目移りしての衝動買いに注意。ギャンブルは掛け金が大きくなると、勘や判断が鈍りそうです。

交際運…凶。考えるよりも言葉が先に出てしまって、相手を傷つけたり、もめ事になったりしそうです。

仕事、交渉、勝負運…凶。上司や同僚から頼まれごとや雑用の指示が飛んで、なかなか本業に手が出せないでしょう。交渉事、ライバルの干渉や条件の提示に相手が翻意したり、書類に不備があって進捗を見ないでしょう。勝負事、攻め時に守りを固めたり、守るべき時に攻めるなど攻守の判断を誤ってチャンスを逃しそうです。

健康…胃腸がお疲れです。ストレスから不調を感じたり、暴飲暴食に注意

西☁

吉凶半々方位(生門・暗剣殺同会)お出かけした場合の方位事象…

金運…やや凶。方位地支は兄弟を帯びるのでお付き合いでの出費が増えそうです。交友筋からの投資や儲け話の誘いに警戒を。お買い物は宣伝やキャッチコピーに乗せられやすく、無駄遣いに注意。ギャンブルは九紫火星が巡るので、回数を重ねると熱くなって退くに引けなくなります。

交際運…やや凶。些細なことに感情的に反応してしまう方位です。相手の何氣ない一言に過剰に反応してしまったり、傷ついて落ち込んだりしそうです。

仕事、交渉、勝負運…やや凶。仕事では、同僚に手柄を横取りされたり、足を引っ張られる場面がありそうです。交渉事、ライバルの干渉や条件提示を前に、交渉に熱を帯びてつい余計なことを口走ったり、条件に提示してしまいそうです。勝負事、相手の攻撃に熱くなって、攻守とも大味になりそうです。スキが生じたり、ミスが多くなりそうです。

健康…声を出しすぎて喉を傷める、過呼吸等。

北西☀

大吉方位(休門旺相・太乙同会) お出かけした場合の方位事象…

金運…吉。方位地支は亥が子孫を帯びて日併します。九星は八白土星が巡り、ギャンブル運が好調。想わぬ幸運や大穴を当てて、臨時収入が期待もてる好方位です。お買い物では、衣服やカバン、書籍に掘り出し物、探し物と巡りあいそうです

交際運…吉。飲食は特に吉。お悩み相談に良い方位です。交友筋や年長者、先輩などから助言助力を得られたり、会話の端から良いヒントを思いついたりしそうです。

仕事、交渉、勝負運…吉。仕事では、部下の協力、好アシストを得て成果を上げられたり、上司から賞賛の言葉を掛けられてモチベーションが上がりそう。交渉事、懸案の問題が思わぬ方向で解決解消され、成約に向けて大きく前進しそうです。勝負事、奇襲や作戦にこだわることなく正攻法で堅実に運ぶと自然と有利に立てそうです。

健康…大きく崩れることはないでしょう、

 

凶方位への処方箋

警戒方位…北東☂️、東☔️、南☂️

北東☂️…南東🌤に方位除けが可能です。吉方位に移動後、現地への移動が北🌤となるように調整して方位除けを行いましょう。

東☔️…北西☀に方位除けが可能です。吉方位に移動後、現地への移動が南東🌤となるように調整して方位除けを行いましょう。(南東🌤への方位除けも可能ですが、東は凶意が強いので北西がおすすめです。)

南☂️…北西☀に方位除けが可能です。吉方位に移動後、現地への移動が南東🌤となるように調整して方位除けを行いましょう。

 

注意方位…南西🌂

効果的な方位除けが難しい方位です。吉刻を利用して移動するとよいでしょう。

当サイトの方位による運氣作用への考え方
当サイト主の考える、吉運氣と凶運氣の作用とその対策について、記事後半で具体的な「方位除け」方法を解説しています。

 

氣學・本命星日運

11日注意本命星は、九紫火星です。(お出かけの有無に関わらず驚事発生しやすい一日となります)

九紫火星…本命星は兌宮(金)を剋す殺氣。暗剣殺が重なる為衰運日です。人間関係のトラブルや金遷移関わる犯罪に巻き込まれないように注意しましょう。人間関係では舌禍に注意。また金銭面では、耳触りの良い勧誘やキャッチセールスにご用心ください。

九星氣學 傾斜宮早見表
九星氣學におけるご自身の潜在意識、内面的性格を推断する『傾斜宮』を割り出す早見表です
氣學九星本命星早見表
誕生年の本命星はこちらよりご確認ください。
「六親五類」とは
「六親五類」とは、四柱推命に由来する考え方で、自分を中心に自身に大きく影響を及ぼすであろう近しい肉親を差します。ここではこの六進五類について「五行易」での象意を解説します
九星及び定位宮の主だった象意
各九星及び定位の宮が司る主だった象意について解説します
日盤より運氣を推断する法
日盤を使った運氣及び発生する事象の推断法を解説します

出発吉刻

お出かけに適した吉刻は、辰刻、午刻、戌亥刻です。

氣學・日盤及び時盤では、午刻及び戌亥刻の南東に凶煞重なります。

同時刻凶煞方位へのお出かけはお控えください。

 

 

 

それでは11日が、皆様にとり最幸の一日となりますように!

本日もご覧いただきありがとうございます

(易照が実現したいこと) 
来年の四月には、鑑定のお志事を柱として多くの方々のお悩みの解決のお手伝いができています 
お悩みの解決のお手伝いができ、その解決を自分の事のように喜ぶ自分がいます 
鑑定と「五行易」のセミナーなどで日々忙しいものの大変充実した日々を送っています 
3年以内に「五行易」ないし運命學に関する本を出版し、読んでいただいた人々の開運、幸せになるお手伝いができ、喜びの感想をたくさんいただいています

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